ポートフォリオ質向上図る、投資の規約改定へ
Jリートで物流施設への投資を専門としている日本ロジスティクスファンド投資法人は9月13日、東京都内で2019年7月期の決算説明会を開いた。
資産運用を手掛ける三井物産ロジスティクス・パートナーズの亀岡直弘社長はポートフォリオの質向上のための新たな取り組みとして、将来優良な物流施設に建て替えることをにらみ、工場や商業施設を投資対象に加える考えを表明した。10月24日に開催する投資主(企業の株主に相当)総会に投資の規約改定を諮る予定。
日本ロジファンドは保有物件を自ら再開発して価値を向上させる「OBR」を積極的に進めており、これまでに物流施設4件で実現させてきた。亀岡社長はOBRについて、現時点で候補が4~5物件あり、潜在的な延べ床面積の増加余地が約16・9万平方メートルに上ると説明。以前から大きく状況は変わっていないことを明らかにした。
また、ポートフォリオに組み入れている物流施設のうち、今後1~10年程度の中長期的に見て、賃料など生み出すキャッシュフローの安定性に懸念が生じる可能性があるものが30~40%程度あると解説。状況に応じて、OBRを実施したり、売却を検討したりする考えを示した。
亀岡社長は「リスクが顕在化する前に対応していくとの意図。物件ごとに(リスク顕在化の)シナリオはいろいろあり、パターン化はされていない」と述べた。
(藤原秀行)