【現地取材・動画】コクヨが仙台に倉庫システムなど導入の自動化センター開設

【現地取材・動画】コクヨが仙台に倉庫システムなど導入の自動化センター開設

最大27万SKU保管可能、260台のロボットが走行

コクヨは10月13日、仙台市内に開設した物流拠点「東北IDC」を報道関係者らに公開した。

今年2月に完成した倉庫の2~3階約2万3100㎡を利用。子会社でオフィス用品などの通販を手掛けているカウネットの商品を取り扱う。本格的な出荷開始は11月末の予定。




東北IDCの入る建物の外観(この写真のみコクヨ提供)

最大の特徴は、将来の物流現場の人手不足深刻化に備えて業務の大幅な自動化・省力化を図っている点だ。自動倉庫システムやデジタルピッキングシステム(DPS)など多様な技術を取り入れ、商品の格納・搬送を担うロボットは260台を導入。作業の生産性は既存の拠点と比較して1.4倍に高まると想定している。

自動倉庫システムで在庫保管可能な商品は最大で27万SKU(最小保管単位)に達するよう設計しており、全体の投資額は約40億円に上る。東北IDCは東北6県と北海道をカバーし、保管効率アップや出荷迅速化で翌日出荷が可能なエリアを拡大。東北・北海道エリアの供給基盤を強化できると見込む。カウネットの当日配送エリアは仙台市内全域に広がる。

東北IDC内で同日開催した記念式典で、コクヨの黒田英邦社長は「東北IDCは5拠点目だが、初めて自動化機器を大規模に導入した。ここで取り組む工夫や挑戦を全国の他の拠点でも展開していきたい」と語り、物流拠点の自動化・省力化のロールモデルとして成果を挙げていくことに強い意欲を見せた。


あいさつするコクヨの黒田社長


自動倉庫システム「HaiPick Climb」



東北IDCでは、中国の物流ロボットメーカーHAI ROBOTICS(ハイロボティクス)が展開している、ケースハンドリングロボットを使った自動倉庫システム「HaiPick Climb」(ハイピッククライム)を導入。210台のロボットが支柱を自ら上下に昇降し、約5mと高層の保管棚に収めているコンテナを取り出して作業スタッフの元まで運ぶGTP(Goods To Person)方式のシステムだ。高密度の保管が可能になり、1日当たりの出荷は最大2万2000行を計画している。

また、DPSでピッキングした商品の入ったコンテナは、自動仕分け・搬送ロボットのt-Sort50台がGTPのエリアまで運ぶ。HaiPick Climbやt-Sortの活用で、作業スタッフの歩行距離を大幅に短縮できると見込む。


ケースハンドリングロボットがコンテナを運ぶ


DPS


t-Sort

こうした複数の自動化機器が効率的に性能を発揮できるよう、日立製作所の統合型制御システム「ユニバーサルWCS」などを導入している。コクヨは自動倉庫システムの稼働データを活用し、荷動きに応じた効率的な棚卸しを実現することを目指しており、既存拠点比で50~70%の大幅な工数削減を見込んでいる。



他にもオートラベラーや自動梱包機を導入。2階の出荷仕分けエリアは、仕分け用レーンを最大で8本設置し、1日当たり約1万6800ケースを出荷できるよう設計している。特定のレーンにケースがたまり過ぎて作業がストップしてしまわないようセンサーを設置、作業量を調整できるよう配慮している。

自動化・省力化に加え、作業のしやすさの確保にも腐心しており、大型の高効率空調設備を取り入れて猛暑からスタッフを守るほか、低騒音型のコンベヤーや自動搬送ロボットを採用することで機械音を最小限に抑え、ストレスを低減できるよう努める。

地域に開かれた施設を目指し、物流現場を体感可能な見学ルートを設定しているほか、地域住民らを利用可能な「多目的交流エリア」も導入している。


空調を導入


明るい雰囲気を持たせている休憩用スペース

(藤原秀行)

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