グレイオレンジのグローバルCOO「日本で物流ロボット普及は疑問の余地なし」

グレイオレンジのグローバルCOO「日本で物流ロボット普及は疑問の余地なし」

オークラ輸送機と連携し拡販、人手不足対応貢献に強い自信

インド発祥の物流ロボットシステム開発メーカー、GreyOrange(グレイオレンジ)のシニアバイスプレジデント兼グローバルCOO(最高執行責任者)を務めるジェフ・キャッシュマン氏は9月26日、東京都内で記者会見し、今後の事業戦略について説明した。

同氏は商品の保管棚を持ち上げてピッキング担当者の元に運ぶ主力の自動搬送ロボット「Butler(バトラー)」に関し、マテハン機器メーカーのオークラ輸送機(兵庫県加古川市)と今年6月に販売契約を締結したことに言及。「(同社とは販売先のターゲットなど)戦略的な方向性でぴったりとベクトルが合っていた。われわれはともに(物流現場の深刻な人手不足解消という)非常に大きな問題を解決しており、適切なパートナーだ」と述べ、国内での拡販に大きな期待を示した。


記者会見するキャッシュマン氏

「投資回収に3年かからない」と自信

グレイオレンジは2011年設立。現在は米国とシンガポールに本社機能を置き、インドと日本、ドイツに主要拠点を展開。併せてインド、米国、シンガポールで最先端の研究開発センターを運営するなど、世界規模で事業拡大に注力している。

キャッシュマン氏は、日本を含むグローバルでバトラーを小売業や卸、EC事業者らに累計2300台以上販売してきたと説明。日本市場での業績や具体的な販売目標などは明らかにしなかったが、「当社は日本市場に対して強くコミットメントしており、(今後の動静は)非常に楽観的に見ている。物流ロボットが今後日本で普及するかどうかは疑問の余地がなく、問題はいつ導入するかということだけ。労働力が足りず賃金は上昇し、消費者の(物流サービス向上への)期待値も高まる一方では、日本ではロボティクス以外に(問題解決の)道はない」との見解を強調した。

さらに「投資回収は3年かからないと考えている」と業務の生産性向上によるコスト抑制効果をアピール、バトラーの需要を獲得して顧客の人手不足カバーに貢献していくことに強い自信をのぞかせた。

質疑応答で、物流ロボットの分野は競合が多い中、どのように差別化を図っていくかとの質問に対しては「何といってもソフトウエア。当社の『GreyMatter(グレイマター)』は既存のWMS(倉庫管理システム)を無駄にせず、連携しながらリアルタイムでバトラーによるピッキング作業の最適化を図ることができる」と解説。価格面ではなく性能を今後もアピールポイントとしていく考えを見せた。

会見に同席したグレイオレンジ日本法人の佐々木佳彦社長(日本・韓国カントリーマネジャー)は、日本ではニトリやトラスコ中山、大和ハウス工業などがバトラーを計約250台超導入してきていると説明。オークラ輸送機の長嶺正執行役員物流システム営業統括部長は、来年3月までに100台程度の販売を目指す考えを明らかにした。

関連記事(キャッシュマン氏単独取材):「日本は重要」と明言、物流ロボット市場で存在感発揮に自信
(藤原秀行)

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