ロジビズ・オンラインアンケート、着実な開発姿勢を継続
月刊ロジスティクス・ビジネスとロジビズ・オンラインは現在、国内の先進的な賃貸用物流施設の開発や運用を担う機軸のプレーヤー24社を対象とした事業戦略に関するアンケート調査を実施しており、順次回答内容を紹介している。
【月刊ロジビズ読者限定】物流不動産市場 主要プレーヤー24社の最新活動状況
その中でも、日本の賃貸物流施設市場をリードしている“巨人3社”のプロロジス、日本GLP、大和ハウス工業の開発計画を見ると、現状は2020年の通年で計103万平方メートル超のマルチテナント型物流施設を供給する見通しとなっていることが分かった(建て替え案件は除く)。
プロジェクト数はプロロジスが2、日本GLPが3(建て替え案件は除く)、大和ハウス工業が12で、特に大和ハウスの積極姿勢が際立っている。
具体的な戦略としては、プロロジスは例年通り、年間500億円規模の開発を継続する意向を示した上で、従来の物流集積地だけにとらわれず、新たな物流ハブの確立に意欲をのぞかせている。
日本GLPも既に発表している通り、千葉県流山市で計8棟の大型施設を開発する方針を打ち出すなど、旺盛な物流施設需要に応えようと積極姿勢を見せている。投資額は従来と同様、年間1000億円程度とみている。
大和ハウス工業は現行の第6次中期経営計画で開発事業費として約5000億円を見積もっている。開発に関してはプロロジスや日本GLPをしのぐ勢いを見せており、今後も首都圏を中心に全国できめ細かく物流ニーズを拾っていく構えだ。
3社は施設の開発に加え、最新のテクノロジーを生かして庫内作業の効率化やトラックの待機時間削減などのサポートに努める点も共通している。事業の独自化に邁進する3社の動きは、他の物流施設開発デベロッパーらにも大いに刺激を与えそうだ。
上記の3社が回答した詳細な内容は、ロジビズ・オンラインに掲載しており、閲覧に必要なパスワードは弊誌10月号で紹介している。今後、回答企業がさらに増えた時点であらためて全体の傾向に関する記事を配信する予定。
(藤原秀行)