WTO算出指数、コロナウイルスまん延で先行きはさらに低下も
世界貿易機関(WTO)が2月17日発表した世界の物の貿易予測指数は2020年1~3月期が95・5で、前期(19年10~12月)の96・6から1・1ポイント低下した。米中貿易摩擦による中国経済の成長減速などを背景に、拡大と縮小の分かれ目となる100を6四半期続けて割り込んだ。
指数は輸出の受注量などの動向を基にWTOが独自に算出している。今回は新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大の影響は反映させていないため、今後さらに貿易の動きが鈍化する可能性がある。
指数を算出する基となるデータを見ると、コンテナ輸送や航空貨物、電子部品などの動きが100を下回っている。19年第3四半期(7~9月)の世界の商品貿易量は前年同期比0・2%減少した。
(藤原秀行)