買い物困難者支援や災害時の救援物資運搬を視野
楽天と地図大手のゼンリンは2月27日、岩手県東部の岩泉町で、ドローン(無人飛行機)を活用した物流の実証実験を行い、成功したと発表した。
【動画】楽天など、「目視外飛行」のドローン物流実証実験に成功
岩手県や岩泉町とも協力し、県の公募事業として実施。操縦者らから目が届かない遠距離を飛ぶ「目視外飛行」を補助者なしで行い、携帯電話通信網も活用しながら地元の特産品などを搭載して約5キロメートルの距離を運んだ。実験に際しては楽天が開発した独自のドローン機体やゼンリンの飛行経路検証システムなどを活用した。
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岩泉町は買い物が困難な高齢者の割合が4割を超え、岩手県内で最も高くなっている。2016年の台風10号では甚大な被害を受け、孤立集落が発生した。県や町、楽天、ゼンリンは厳しい社会環境を踏まえ、ドローンによる買い物困難者への生活物資の配送や災害時の援助物資運搬などの実用化を視野に入れている。
実験に投入した楽天のドローン「天空」(各社プレスリリースより引用)
(藤原秀行)