JSSJとミズノ、CARTIVATOR、SkyDriveが23年の実用化目指す
「空飛ぶクルマ」の実用化に取り組むスタートアップ企業SkyDrive(スカイドライブ)は4月7日、シートベルトやエアバッグなどの開発・製造を担うジョイソン・セイフティ・システムズ・ジャパン(JSSJ)、ミズノ、有志団体CARTIVATORと共同で、空飛ぶクルマの乗員用座席を共同開発していると発表した。
ミズノのシューズに用いられているソールの独自の波型プレート「ミズノウエーブ」の技術やJSSJの安全技術などを組み合わせ、軽量で高性能の衝撃緩衝装置を内蔵した座席を開発、空飛ぶクルマと同じく2023年の実用化を目指す。
このほど、JSSJの愛知川製造所(滋賀)でプロトタイプの性能確認試験を行い、ミズノウエーブは設計通りの性能を発揮することを確認したほか、一般的な航空機用の座席よりも乗員の腰椎の負担(荷重レベル)をかなり低く抑えられる可能性のあることが判明したという。
SkyDriveは「従来のミズノウエーブと同様に、材料物性の調整ではなく、ウエーブプレートの形状を調整することで所望の構造特性を衝撃緩衝装置部分に与えられるため、短期間で多くの開発サイクルを回すことが可能となり、開発期間の短縮化を図ることができる。また、ウエーブプレートの特性上、クッション性と安定性という背反する機能を共存させることができるため、一般的な衝撃緩衝装置付きの座席には必要ないくつかの構成要素を省略可能で軽量化が図りやすいという特長を持っている」と利点を説明している。
性能確認試験に参加した関係者
試験の様子
開発中のシート
ミズノウエーブ(いずれもSkyDrive提供)
(藤原秀行)