ZMPが実用化に向け実証実験を提案
ZMPは無人宅配ロボットの実用化に向け、東京都心の高層マンションが集中するエリアでの実証実験への参加を提案している。新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛の動きが続く中、混雑するスーパーでの買い物を避け、必要な買い物を済ませることが可能と利点を指摘。国や地方自治体とも調整しながら、無人宅配ロボットの活用を訴えていく構えだ。同社のホームページで導入に向けた相談を受け付けている。
ZMPは実験を行うエリアとして、高層マンションの近隣にスーパーやコンビニ、ドラッグストアが出店しており、宅配や郵便事業者の拠点もあるところを想定。私有地に加え、国の規制緩和を活用して一部の公道を同社の無人宅配ロボット「DeliRo(デリロ)」が走行することをイメージしている。
ZMPが手掛けている自動運転向けクラウドサービス「ROBO-HI Station(ロボハイステーション)」を組み入れ、複数のデリロを適切に運用。緊急時は遠隔操作でトラブルを回避する。ユーザーがスマートフォンから注文、出荷する店舗側も端末で配送指示などを行えるようにする計画だ。
ZMPは「地域におけるロボット配送の安心を通じた社会システムの実現と新たな雇用創出による経済の活性化にもつながると考えている」と説明。宅配事業者や小売事業者らにも協力を求めていく考えだ。
デリロによる宅配のイメージ
実証実験を行う高層マンション集中エリアのイメージ※クリックで拡大(
(藤原秀行)