伊藤忠が日本初、福島・本宮で大型商用車両対応水素ステーション建設に協力

伊藤忠が日本初、福島・本宮で大型商用車両対応水素ステーション建設に協力

日本エア・リキードと連携、24年前半の開所予定

伊藤忠商事と伊藤忠エネクスは9月1日、日本エア・リキードが福島県本宮市で建設する大型商用車両対応の「本宮インターチェンジ水素ステーション」事業の案件組成に協力したと発表した。

同ステーションは伊藤忠エネクス傘下のエネクスフリートが運営している「本宮インターSS」の隣接地に建設。24時間・365日営業を行い、かつ一般の大型トラックと同様に、大型FC(燃料電池)トラックユーザーにも洗車、休憩などのサービスを提供することが可能な日本初の大型商用車両対応の水素ステーションとして、2024年前半の開所を予定している。


エア・リキード本宮インターチェンジ水素ステーションのイメージ(プレスリリースより引用)

このたびの水素ステーションの建設を皮切りに、今後も3社は2021年2月に3社間で締結した「水素バリューチェーン構築に関する戦略的協業」の覚書に基づき、大型FC商用車の利用が見込まれる幹線道路沿いにおける大型水素ステーション建設の検討を継続する。

本宮市は福島県中通り地域の中部に位置し、首都圏からの日帰り圏かつ東北の玄関口であり、東北自動車道などの交通の要衝でもある。福島県ではトヨタ自動車など主要自動車メーカーが共同設立したCommercial Japan Partnership Technologies(CJPT)主導で「電動車普及に向けた福島・東京でエネルギーマネジメントシステムの構築・社会実装」の実証事業を進める予定。同ステーションは同実証事業の一部の参加企業へ水素を供給する計画。

今回の水素ステーション開設は、2025年までに水素ステーションを320ヵ所開設し、FCV(燃料電池自動車)を20万台普及することを目標とする経済産業省の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」のアクションプランに則っている。また、福島県は水素をエネルギーとして生活や産業に活用する水素社会の実現に向けて様々な取り組みを進めており、今回の水素ステーション開設もその一環。建設に際しては経済産業省や福島県から補助金が交付されている。

(藤原秀行)

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