コロナで混乱続けば8%まで低迷の恐れも
世界銀行は6月8日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で世界経済の成長率が2020年は前年から5・2%のマイナスとなり、第2次世界大戦後で最悪の水準に落ち込むとの予想を発表した。今年1月時点の数値から7・7ポイントと大幅に引き下げた。
4月に国際通貨基金(IMF)がまとめたマイナス3・0%との予測よりさらに悪化している。世銀は感染が長引くなど混乱が続けばマイナス8・0%まで一段と低迷する恐れがあるとの見方を示した。21年は成長率が4・2%のプラスまで回復するとみている。
20年の予測を主要国・地域別に見ると、米国はマイナス6・1%、ユーロ圏がマイナス9・1%、日本がマイナス6・1%と総崩れ状態。中国はプラス1・0%と予想するものの、44年ぶりの低い伸びになるという。
新興国と発展途上国の合計ではマイナス2・5%で、記録が残っている1961年以降では初めてのマイナスになるとのシナリオを描いている。
(藤原秀行)