【動画】日本郵便とCBcloud、オプティマインドがAI活用の配達業務支援システム試行導入発表、操作しやすい集配用スクーターも披露★差し替え

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全国200の郵便局で最適経路の自動計算など展開へ、2~3割の生産性向上目指す

※3社記者会見の内容などを踏まえ、記事内容を差し替えました。動画と写真も追加しました

日本郵便とCBcloud、オプティマインドは6月15日、AI(人工知能)による配達ルート自動作成などの機能を活用した配達業務支援システムを試行導入すると発表した。

 
 

今年6月から2021年3月までの予定で、全国約200の郵便局が担う配達エリアの一部を対象に、ゆうパックやゆうパケットの配達へ段階的に導入する計画。まず東京・三軒茶屋の「世田谷郵便局」をはじめ広島、徳島、愛媛の計6郵便局で利用を順次スタートする。

CBcloudが展開している宅配業務効率化のソリューション「SmaRyu Post(スマリューポスト)」と、オプティマインドが手掛けているAIを生かした最適配送経路作成システム「Loogia(ルージア)」を全面的に連携させ、荷物のバーコードをスマートフォンなどの端末でスキャンすれば、住所データを読み込み、最適な配達ルートを自動的に計算するとの流れを想定。紙の地図を使っていた旧来のオペレーションより配達時間の短縮などで作業全体の生産性を2~3割向上させることを目指す。

世田谷郵便局内で同日記者会見した日本郵便の三苫倫理執行役員郵便・物流業務統括部長は「直感的に分かる(システムの)インターフェースに基づき、経験や土地勘がなくても安全かつ効率的に配達できるようにする」と意気込みを語った。

CBcloudの松本隆一代表取締役CEO(最高経営責任者)は「期間中に1000人のドライバーに使っていただくことで、さらに現場からのフィードバックを反映し、オプティマインドの運転初心者に優しいルーティングも活用することで、簡単に安心して配送できるシステムを目指す」と強調。オプティマインドの松下健社長は「今回協業した3社は最高の組み合わせだと思う。誰でも配車、配達できる社会を実現していきたい」と語った。


記者会見後の撮影に応じる(左から)オプティマインドの松下社長、日本郵便の三苫執行役員、CBcloudの松本代表取締役CEO(最高経営責任者)


従来は住所を地図で確認してルートを考えていた

 
 

新システムは荷物のバーコードをスキャンする(上)と、自動的に経路が表示される(下)※経路はイメージ

積載荷物は4割アップ

日本郵便は併せて、集配業務にホンダ製の三輪スクーター「GYRO CANOPY(ジャイロキャノピー)」を6月から2台試行導入することも発表した。普通自動車や原動機付き自転車の免許があれば乗ることが可能で、積載容量が大きめの専用ボックスを取り付けることができる。

他にもスタンドを使わず駐車するなど、操作のしやすさに配慮した設計を採用。積載できる荷物量は従来の約4割アップさせている。日本郵便は配送現場の人手不足が深刻化する中、より容易に乗りこなせる配送車両を投入し、人員の確保につなげたい考えだ。

「GYRO CANOPY(ジャイロキャノピー)」(上)。一般的なバイク(下)より操作のしやすさや安定性などに配慮している

(藤原秀行)

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