物流面の効率化・サービス強化も推進
各種オークションを手掛けるオークネットは7月1日、東京の世田谷中央卸売市場内で洋蘭や観葉植物、ガーデニング素材などの現物市場運営を担う卸会社の東京砧花き園芸市場(東京・世田谷区大蔵)の全株式を同日付で予定通り取得、完全子会社化したと発表した。取得額は開示していない。
オークネットは1997年、切り花を中心とした花き流通事業に参入。現在は子会社のオークネット・アグリビジネスが展開し、2019年の取扱高は63億円、買参会員数が1076社に上る。砧花きと合計した花き類の流通金額は100億円を超え、全国の卸売市場でトップ10の規模に入る見通し。
切り花がメーンのオークネットと鉢物が主軸の砧花きが組むことで取り扱い分野を相互に補完し、花の総合卸売市場を確立、取扱高を一層拡大させていきたい考え。オークネットのノウハウを投入して卸売市場のデジタル化を進めることも視野に入れている。
さらに、配送便を持つオークネットと集荷便を有している砧花きがタッグを組むことで、物流面での効率化・サービス強化も推進する構え。
両社の強みを相互補完(いずれもオークネット提供)※クリックで拡大
(藤原秀行)