政府の未来投資会議、成長戦略実行計画の素案を議論
政府の未来投資会議は7月3日、首相官邸で会合を開き、新たな経済成長の達成に向けた重点施策を盛り込んだ「成長戦略実行計画」の素案を議論した。
この中で、低速・小型の自動配送ロボットの普及を目指し、法律の改正・整備など制度設計の基本方針を早期に決定する方向性を打ち出した。同会議は7月中をめどに計画を取りまとめる予定。
素案では、新型コロナウイルスの感染拡大で非接触型の商品配送へのニーズが高まっていると指摘、「無人の低速・小型の自動配送ロボットを活用した新たな配送サービスの実現が期待される。例えば、 スーパー・飲食店や小包の配送拠点から周辺の消費者の自宅への配送や、定期的な集荷・運搬業務に活用することが想定される」との見解を示した。
海外では実際にロボットが公道を走行する実験が盛んに行われているのに対し、日本では道路運送車両法や道路交通法でロボットの明確な位置付けがされていないなど、対応が遅れている点を問題視。「わが国においても社会的受容性を確認するとともに、収集したデータを踏まえて継続的なサービス提供が可能となるよう、『遠隔監視・操作』型の公道走行実証を年内で可能な限り早期に実現する」と明記した。
会議で安倍晋三首相は「新しい働き方を定着させ、地方創生を推進し、デジタル化を進めるとともに、変化への対応力があり、強靱性や持続可能性を持った、長期的な視点に立った社会像を追求していきたい」と語った。
会議で発言する安倍晋三首相
会議の様子(いずれも首相官邸ホームページより引用)
(藤原秀行)