住友化学グループとT2、自動運転トラック活用した化学品の幹線輸送実証

住友化学グループとT2、自動運転トラック活用した化学品の幹線輸送実証

カーボンニュートラル燃料使用、環境負荷低減も

住友化学と住化ロジスティクス、自動運転トラックの開発を進めるT2の3社は5月8日、今年7月に自動運転トラックを使った幹線輸送の実証を、関東から関西までの高速道路一部区間約500kmで始めると発表した。住友化学の千葉事業所(千葉県袖ケ浦市)~大阪地区の中継拠点を結ぶ。

住友化学グループが生産する複数の化学品を対象に、T2が開発した「レベル2自動運転」(有事にドライバーがすぐ運転を引き継げるよう乗車)のトラックを使用し、安全な輸送や環境への配慮が強く求められる化学品の領域で物流の持続可能性を高められるかどうかを見極めたい考え。

 
 

実証ではCO2排出量の削減を目的に、カーボンニュートラルに資する燃料を取り入れる。2026年度から企業ごとのCO2排出量に枠を設け、企業間で過不足を取引する「排出量取引制度」が本格化するのを考慮している。


住友化学の化学品製造プラント


T2のトラック

3社は実証の結果を踏まえて、T2が2027年の開始を目指している「レベル4自動運転」(特定の条件下での完全自動運転)トラックの実現に向け、連携を深めるとともに、カーボンニュートラル燃料のうち、廃食油を主な原料とし、次世代の軽油代替燃料として期待される「リニューアブルディーゼル」を使用した輸送も目指す。

(藤原秀行)※いずれも3社提供

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