熊本・人吉地域へのガソリン、軽油配送で緊急措置
政府は7月7日、大雨に見舞われた熊本県人吉市へのガソリンや軽油配送のため、タンクローリーの長大トンネル通行規制緩和を初めて適用した。経済産業省が同日、ツイッターの公式アカウントで発表した。
同省によると、通常の配送ルートが大雨の被害を受けて寸断されたため、代替ルートの九州自動車道をタンクローリー6台が緊急通行。道路法は危険物を積載している車両が長さ5000メートル以上のトンネルを通行するのを禁止・規制しているが、災害時の特例として所定の手続きに従い、九州自動車道の当該トンネルで通行を許可した。7月7日の午後5時、人吉地域へタンクローリーが到着し、ガソリンスタンドに配送できたという。
国土交通省は2016年、東日本大震災や熊本地震などの経験を踏まえ、災害時に被災地へ迅速なエネルギー輸送を確保するため、前後に誘導車を配置するなど通行の安全を確保すれば、タンクローリーが長大トンネルを通行できるようにする規制緩和を各道路管理者に通知していた。
長大トンネル通行規制を緩和されたタンクローリー(経産省ツイッター公式アカウントより引用)
(藤原秀行)