米RMBキャピタルの提案受け入れず
伊藤忠商事は8月13日、現在同24日までの予定で実施しているファミリーマートへの株式公開買い付け(TOB)に関し、1株当たりの価格を2300円で据え置くと発表した。
今回のTOBをめぐっては、米投資ファンドのRMBキャピタルが、TOBの価格が安過ぎると批判、新型コロナウイルスの感染拡大前に計画していた2600円へ引き上げるよう要求しているが、拒否した格好だ。
伊藤忠は、新型コロナウイルス禍でファミリーマートの業績が急激に回復すると見込むのは相当に困難と指摘。「買い付け価格の変更を検討する余地はない」との見解を表明している。
その上で、TOBが仮に成立しなかった場合の対応として「ファミリーマートの(株式)非公開化を断念し、親子上場を維持したまま、結果的に、現状の延長線上でファミリーマートが主導する収益回復や成長戦略に筆頭株主として協力していくことになる」と強調している。
(藤原秀行)