赤羽国交相が発表、関係者からの聞き取りなど
インド洋に浮かぶモーリシャス島沖合で商船三井が長鋪汽船(岡山県笠岡市)の関連会社から傭船していた大型貨物船が座礁、燃料が大量に海へ漏れ出した事故を受け、運輸安全委員会が現地に調査団を派遣する方針を決めた。赤羽一嘉国土交通相が9月18日の閣議後記者会見で明らかにした。
同委に調査本部を設けており、調査団には船舶事故調査官ら5人が参加。9月20日に現地へ出発する見通し。
貨物船はパナマ船籍のため、事故原因の調査は一義的にパナマとモーリシャスが担うが、日本政府も両国と連携して関係者からの聞き取り調査などで協力する意向。大規模な環境汚染の恐れがあり、国際的な関心が高まっていることに配慮しているとみられる。
海外メディアの報道などによれば、事故をめぐってモーリシャス警察がインド人船長ら2人を安全な航行への配慮を怠った疑いで逮捕した。パナマの海運当局は、船長らが電子海図などの監視業務を怠ったことが座礁につながった可能性があるとの見解を示している。
(藤原秀行)