住民の移動と農産物輸送に活用、20年までの実用化目指す
国土交通省は10月31日、高齢化が進む中山間地域で長期間、自動運転サービスの実証実験を展開すると発表した。住民の移動と農産物の物流に使う。地域住民が利用しやすい運行管理の在り方などを探り、2020年までの実用化を目指す。
実験は内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)のプロジェクトの一環。今年11月2日~12月21日の50日間、福岡県みやま市で行う。ヤマハ発動機製の6人乗り自動運転車を投入し、速度は自動時で最大12キロメートル程度。
市役所の支所に運行管理センターを設置。利用者はスマートフォンや固定電話などから使いたい時の前日までに申し込む。走行ルートは片道で約6キロメートル。実験は住民の移動に加え、地元特産の山川みかんの輸送も実施、物流への応用の可能性についても確認する。
利用者から燃料代を徴収してサービスを提供、事業の採算性や持続可能性も見極める。
(藤原秀行)