政府が概要公表、医療機関など向けフリーザー2万台確保済み
政府は1月22日に開催した新型コロナウイルスの感染拡大対策本部で、コロナワクチンの接種に関する政府の準備状況の概要を公表した。
製薬大手3社のうち、米モデルナから5000万回分、英アストラゼネカから1億2000万回分、米ファイザーから1億4400万回分の計3億1400万回分の供給を受ける契約を締結。最初に供給が始めるファイザーのワクチンは運送会社が陸送(一部地域は空輸)する体制を構築すると説明した。
残るモデルナ、アストラゼネカのワクチンに関しては、ファイザーと同様の国内配送体制構築へ準備を進めている。
保存に必要なフリーザーの配置先は1月28日に自治体から報告を受ける予定。フリーザーはマイナス75度とマイナス20度の2種類を1万台ずつの計2万台を政府が確保済み。この中で、マイナス75度のフリーザーは3月末までに3370台を医療機関などに順次配送する。マイナス20度のフリーザーについては、1月28日以降、政府から自治体に配置先の報告を求める計画だ。
ワクチンはまず、国立病院などで約1万人、最大2万人の医療従事者を対象に先行接種。続いて約370万人の医療従事者に接種を行う。先行接種を行う100病院は1月20日に通知する。
ワクチンは人口割合に応じて国が都道府県に、都道府県が市町村に配分する流れを取る。市町村は管内にある医療機関などの接種会場のワクチン希望量に応じて各会場に配分する。1月27日に川崎市の川崎市立看護短期大で集合接種解除の設営・運営について訓練を実施する。
菅義偉首相は対策本部で「国民の皆さんに安全で有効なワクチンを速やかにお届けし、そして1日も早く感染を収束させ、安心して暮らせる日常を取り戻す。このため、全体調整と国民への情報発信を担う河野大臣をはじめ、関係大臣が連携して、政府を挙げて取り組む」と強調した。
対策本部で支持する菅首相(首相官邸ホームページより引用)
(藤原秀行)