エレベーターや入退室管理システムと連携、フロア間で自律移動も可能
三菱電機は1月28日、自律走行ロボットとしてさまざまなシーンに使える脱着型カート方式の「多用途搬送サービスロボットシステム」を開発したと発表した。
高性能レーダーのLiDARや3Dカメラなどを搭載し、周囲の状況を常時監視、人間や障害物を感知すると自動で回避する。管制システムが自動で走行指示などを担い、ロボットの最適な配車やロボット同士のすれ違いといった安全走行を実現している。併せて、ロボットが備えているディスプレーやスピーカーなどで周囲に注意喚起も行える。
さらに、同社が提供しているビル向けのIoT(モノのインターネット)プラットフォームサービスとリンクさせれば、エレベーターや入退室管理システムと連携、ロボットが自分でエレベーターに乗ってフロアを移動したり、建物のドアを開閉して出入りしたりできるのも特徴。カートは運ぶ物に応じて設計を変更できる。
同社は病院や商業施設などでの利用を想定しており、実証実験と実運用開発を進め、2021年度以降の製品化を目指す。併せて、屋外での利用など施設・用途を拡張した製品の開発も進める方針。
多用途搬送サービスロボット(三菱電機プレスリリースより引用・クリックで拡大)
(藤原秀行)