コロナ禍が引き続き逆風に、本格的な底打ち見られず
全日本トラック協会と日本貨物運送協同組合連合会が4月2日発表した求荷求車情報ネットワーク「WebKIT」の稼働状況によると、3月末時点の荷物情報(求車登録)件数は前年同月比1・5%増の11万4923だった。2019年5月以来、1月末まで前年水準を割り込み続けてきたが、2月から2カ月続けてプラスとなった。
ただ、比較対象となる前年の水準自体がもともと低い上に、増加の割合も小幅にとどまっており、本格的な底打ちとは到底言いがたい状況に変わりはない。20年度のトータルでは前年度比36・2%減の91万3847件で2年連続のマイナス。14年度以来、6年ぶりに100万件の大台を下回った。
19年は豪雨で鉄道貨物輸送がストップして件数が急増した18年からの反動が件数減少の主因。20年以降の件数激減は新型コロナウイルスの感染拡大による国内外の経済情勢悪化が逆風となっている。
3月の求車成約件数は0・1%増の2万6766で2カ月ぶりのプラスとなった。一方、20年度のトータルは6・1%減の27万1346件で、11年度以降では初めて前年実績を下回った。
3月の成約運賃指数(10年4月=100)は121で、前月からは4ポイントアップしたが、前年同月からは5ポイント低下した。指数が下がるのは前年同月比で19カ月連続となった。
(藤原秀行)