コロナ禍で臨時便運航など影響
成田国際空港の運営会社は4月22日、2020年度の空港運用状況を公表した。
旅客便は新型コロナウイルスの感染拡大で世界的に旅客需要が低迷したのが響き、国際線の発着回数と旅客数は開港した1978年を除き、年度ベースで過去最低を更新した。
一方、貨物便は旅客便の運休・減便で貨物スペースが減少、臨時便を多数運航したことなどから、発着数が過去最高となった。
20年度の発着回数は、旅客便が国際線で前年度比80%減の3万5322回、国内線も63%減の1万9820人と低迷。半面、国際線の貨物便は80%増の3万5322回に伸びた。
航空旅客数は国際線が96%減の126万5465人、国内線も73%減の198万4001人にとどまった。国際航空貨物量は2%増の208万7657トンと小幅のプラスを確保した。
3月単月では、旅客便の発着回数が国際線は3815回で前年同月比54%減、コロナ禍前の19年当時と比べると75%減だった。国内線も1675回でともに63%減。国際線の貨物便は4791回で前年同月比約2倍、19年比で2・2倍となり、過去最高を更新した。国際航空貨物量は前年同月比24%増の23万3871トンでやはり過去最高だった。
(藤原秀行)