国交省、栃木・足利の山火事で活動中断受け省令改正
国土交通省は5月10日、消防や人命救助、負傷者治療のためにヘリコプターが飛行している空域で、関係のないドローン(無人飛行機)を使うのを禁止することを盛り込んだ国交省令の改正航空法施行規制を6月1日に施行すると発表した。
栃木県足利市で今年2月に大規模な森林火災が起きた際、現場近くで身元不明のドローンが飛行し、ヘリコプターによる消火活動が一時中断を余儀なくされたため、再発防止を図る。
今回の改正では、国土交通大臣が消防や救助、警察業務といった緊急の用務を行うためにヘリコプターなどの航空機が飛来するエリアを「緊急用務空域」に指定、ドローンの飛行を原則禁じることができる旨を明記。違反した場合は50万円以下の罰金を科す。空域を指定した場合は国交省のホームページなどを通じて公示する。
また、ドローンを飛ばす前に、操縦者らが緊急用務空域になっていないかどうかを確認するよう義務付ける。緊急用務空域でたこ上げや花火などを行う際は事前に許可や通報が必要になる。
(藤原秀行)