アルファレオに対象限定、会社側はあらためて正当性を強調
乾汽船は6月8日、同社が同23日開催予定の定時株主総会で提案を予定している、筆頭株主の投資会社アルファレオホールディングス(HD)および同社と関係がある企業に対象を限定した新たな買収防衛策への変更について、議決権行使助言会社の米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が反対するよう推奨していると発表した。
乾汽船によれば、ISSは新たな買収防衛策が現行のものと異なり、発動に際して株主総会の承認を必須とせず、株主総会決議で廃止できない点などを問題視している。
ISSの意見に対し、乾汽船は新たな買収防衛策について、アルファレオなどに対象を絞り込むことで「現行プランと比較して取締役会の裁量範囲を厳しく限定するとともに、株主の皆様にとってその適用対象についての予測可能性を飛躍的に向上させた」などと説明。
株主総会の招集を条件にするとアルファレオが総会開催の基準日までに株式を大規模に買い付け、買収防衛策の不発動を強要できるようになる可能性が否定できないなどと主張し、あらためて正当性を強調している。
(藤原秀行)