圏央道ICから8キロメートルなど首都圏・東北の広域カバー可能、23年7月竣工目指す
米不動産サービス大手のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)は8月2日、傘下で投資顧問やアセットマネジメントを手掛けるクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド・アセットマネジメント(C&WAM)が特定目的会社(SPC)を通じ、茨城県つくば市さくらの森で物流施設開発用地を取得したと発表した。
広さは3万735平方メートルで、「(仮称)LFつくば新築計画」と称し、鉄骨造の地上5階建て、7万957平方メートルのシングルランプウェイ付きマルチテナント型物流施設を開発する予定。2022年4月に着工し、2023年7月の竣工を目指す。
C&Wは「つくば市は学術研究都市として発展してきたことから、対象地の周辺には住宅や商業施設、大学・研究機関などが集積しており、雇用の確保に有利な立地。同時に賃貸ニーズが見込めるため、大規模で先進的施設が供給可能と判断した」と説明している。
対象地はつくばエクスプレスのつくば駅から約3・5キロメートル、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)のつくば中央ICから約8キロメートルに位置。常磐自動車道の桜土浦ICから約8キロメートル、土浦北ICから約9・5キロメートル、谷田部ICから約13キロメートルと交通アクセスに優位性があり、茨城県内に加え、首都圏や東北の広域をカバーできる配送拠点としての需要を見込む。
外壁にサンドイッチパネルを採用し、断熱性と耐久性に配慮。CASBEE(建築環境総合性能評価システム) Aランク認証の取得や太陽光発電事業者による屋根への太陽光発電設備導入を計画するなど、事業用不動産におけるサステナビリティを重視する。
C&Wは日本国内で「LF」ブランドの物流施設をこれまでに8棟(開発中の物を含む)運用している。
「(仮称)LFつくば新築計画」の完成イメージ(C&W提供)
(藤原秀行)