5・4万平方メートル、保管効率は3・5倍以上に
大塚商会は8月2日、横浜市で今年10月に新たな物流拠点「横浜物流センター」を開設すると発表した。
オフィスサプライ通販事業「たのめーる」の受注量拡大に対応するのが狙い。既存の高島平物流センター(東京都板橋区)、東日本物流センター(東京都大田区)に続き、首都圏における第3の物流拠点として物流ネットワーク体制を強化する。
新センターは地上4階建ての免震構造で延べ床面積は5万3828平方メートル。省スペース化と省人化を実現する自動倉庫システム「オートストア」を最大規模に拡張して2基導入。同社の既存物流センターと比較して保管効率は3・5倍以上になり、作業人員の省人化を実現できると見込む。オートストアの導入規模としては国内最大という。
大塚商会は言及していないが、SBSロジコムの拠点内に入居する。
最新のマテハン設備を積極的に導入し、DPS(デジタルピッキングシステム)のステーション数を既存の東日本物流センターの1・75倍となる28に拡張。画像処理とデジタルチェックを組み合わせて商品知識などのスキルに頼らない作業環境を整備している。高能力ケース荷揃えシステム(シャトルラック)による配送引き渡し待ちの一時保管やコンベアラインの渋滞を抑制、出荷スピードの向上を実現する。
さらに、出荷頻度に応じた在庫配置の最適化に加え、各設備の特色に応じてその能力を充分に引き出す自動分析や解析機能など、AIやビッグデータを活用したシステムを確立している。
横浜市中心部に程近く、首都高速道路の湾岸線ICまで2・5キロメートル。都内・都下へのアクセスに強みを持ち、神奈川県全域を網羅できる立地。建物は最新の免震構造(球面すべり支承)、非常用自家発電装置とネットワーク/システムの二重化などBCP(事業継続計画)の機能も備えている。
屋根に設置した全面太陽光発電設備により約25%の電力省エネ効果を見込む。環境配慮の建屋としてCASBEE-Aランク(横浜市)を取得する予定。
「横浜物流センター」のイメージ(大塚商会プレスリリースより引用)
(藤原秀行)