金沢工業大と三協立山グループ、近未来のコンビニ向けにロボットが操作可能な次世代スライド棚を共同研究

金沢工業大と三協立山グループ、近未来のコンビニ向けにロボットが操作可能な次世代スライド棚を共同研究

国際的な競技会で実証実験へ

金沢工業大は9月7日、ロボティクス学科の出村公成教授、鈴木亮一教授と三協立山の社内カンパニー、タテヤマアドバンス社が、近未来のコンビニエンスストアでの使用を想定した次世代スライド棚の共同研究を6月1日にスタートしたと発表した。

近年、無人で自動決済可能なコンビニエンスストアが登場しているが、さらなる省力化を目指して商品の陳列、消費期限切れ商品の廃棄などをロボットで行う研究・開発が進みつつある点を考慮。タテヤマアドバンスはコンビニの陳列棚など什器類を開発・販売しており、技術やノウハウを生かして、ロボットが操作可能な商品陳列用の次世代スライド棚の研究を進めている。金沢工業大が協力して研究を加速させる考え。

同大学はロボットと次世代スライド棚のインタフェース、スライド棚開閉部の制御ソフトウエアの開発・評価を手掛け、次世代スライド棚とその環境についてタテヤマアドバンス社と協議する役割を担う。

出村研究室は協働ロボット「Sawyer」を活用した工場自動化のためのロボット活用の実証実験を行っており、出村研究室Happy Robotチームは9月9~12日にAichi Sky Expo(愛知県国際展示場)で開催されるロボット競技会「World Robot Summit 2020 愛知大会」に出場、「フューチャーコンビニエンスストアチャレンジ」の部門に遠隔参加する予定。

同競技はロボット技術でコンビニ従業員の負担を軽減し、顧客に新たなサービスを提供する未来のコンビニを実現することを目的としており、3つのタスクがある。

1. 陳列・廃棄タスク:おにぎりやお弁当などの商品の陳列や廃棄
2. 接客タスク:ロボット技術を利用した接客サービスの提供
3. トイレ清掃タスク:トイレの便器と床清掃

競技参加に当たり、タテヤマアドバンス社から競技会用のロボットの仕様に合わせて新規設計された、陳列・廃棄タスクのための次世代スライド棚(陳列棚)プロトタイプの提供を受けた。このスライド棚に、出村研究室が開発した電子回路と制御ソフトウエアを搭載し、大会ではロボットと次世代スライド棚で競技に臨み、実証実験を行う。


次世代スライド棚(右)と協働するロボットアームの Sawyer(左)

(画像はプレスリリースより引用)
(ロジビズ・オンライン編集部)

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