静岡・沼津と栃木・小山、集配にEV活用し太陽光発電なども準備
日本郵政と日本郵便、東京電力ホールディングス(HD)、三菱自動車工業は10月29日、郵便物集配などの業務の脱炭素化を進め、温室効果ガス排出削減の効果を見極める実証実験を今年11月から実施すると発表した。
日本郵政と日本郵便、東電HDの3社は今年4月、温室効果ガス排出削減促進へ戦略的提携を締結することで合意。今年秋をめどに、静岡県沼津市の沼津郵便局と、栃木県小山市の小山郵便局の計2カ所で集配用車両をEV(電気自動車)に切り替えるとともに、郵便局に設置する普通・急速充電器を地域社会にも提供するなどの実証実験を行う方針を表明していた。今回は実験の概要を正式発表した。
実験は11月10日に小山郵便局、同18日に沼津郵便局でそれぞれ開始。集配車両のEV化などを順次進める。沼津郵便局では太陽光発電設備の導入と生み出した電力の活用も図るほか、特定企業などに充電サービスを提供するための急速充電器を追加で取り入れる計画だ。
実験には新たに三菱自動車も参加。同社製の集配用EV「ミニキャブ・ミーブ」の走行データと電池残量の推移などの情報を取得・分析し、集配用も含めた商用EV全体の走行性能向上につなげ、普及を加速させていくことを目指す。
実験のイメージ(以下、いずれもプレスリリースより引用)
沼津郵便局
小山郵便局
急速充電器
屋上を利用した太陽光発電のイメージ
集配車両(EV)の三菱自動車製「ミニキャブ・ミーブ」
集配バイク(EV)のホンダ製「BENLY e:(ベンリィ イー)」
災害時用外部給電器の配備イメージ
(藤原秀行)