国交省が「自動運転戦略本部」で新たな施策を説明
国土交通省は12月20日、東京・霞が関の同省内で、第5回の「自動運転戦略本部」を開催した。
担当部局が自動運転を実現・普及させるため、新たな施策としてトラックの隊列走行に合った高速道路の在り方を検討することや、自動運転技術に対応する新たな車両の検査手法を同省の審議会で取りまとめることなどを報告した。
本部長を務める石井啓一国交相は「政府全体で目標としている2020年まであと1年。関係省庁や民間事業者と連携をさらに深め、高度な自動運転の早期実現に向け、安全確保を最優先としつつ、省の総力を挙げて各種の取り組みを推進するよう指示する」と述べた。
トラックの隊列走行に絡む高速道路の在り方は12月21日に有識者らが参加した検討会の初会合を開き、議論をスタートする。新東名道で安全に隊列走行できるようにするための専用レーンを設けることなどを検討する見込みだ。
車両の検査手法については18年度中に審議会で正式に報告書をまとめる予定。搭載している電子装置のトラブルを検知するため、車載式故障診断装置(OBD)を活用することなどを打ち出す方向だ。
このほか、除雪車の自動運転実現を目指し、今冬から一般道路で実証実験を行うことなども説明した。
会合に臨む石井国交相
(藤原秀行)