最短30分前まで受け付け、16の時間帯から希望選択可能
セイノーホールディングス(HD)とエアロネクストは11月8日、山梨県小菅村で展開している、ドローンなどを活用した新たな地方エリア向け物流サービス「SkyHub(スカイハブ)」に関し、新たにオンデマンド配送サービス専用コンビニ「SkyHub Store(スカイハブストア)」と、地域の商店と連携した買い物・配送代行サービス「SkyHub Delivery(スカイハブデリバリー)」を11月1日に始めたと発表した。
両社は今年1月、SkyHubの実用化と普及促進へ業務提携。4月から小菅村で試験的にドローン配送と買い物代行の両サービスを提供している。現在は村内8地区のうち、4地区向けに5ルートを確立。ドローン配送は累計で190回に達するなど、村民の間で着実に認知度が高まっているため、サービスの有償化・定期化に踏み切った。
SkyHub Storeは専用のアプリから食料品や日用品が最短30分前まで注文可能。商品を一時的にストックしておく村内の発送拠点「ドローンデポ」に食料品、日用品、調味料や薬など、利用者の購買実績に基づく購買予測を踏まえ品ぞろえを充実、ニーズに合わせて空と陸の両方からその都度最適な手段で配送する。
取り扱う商品は300アイテム。30分間隔で設定した計16スロットの配送枠から配送希望時間枠と専用の配送場所「ドローンスタンド」を選択して注文する。配送料は300円。天候不良などでドローンを使うのが厳しい場合は軽貨物車両で届ける。
SkyHub Deliveryは専用アプリで買い物をした地域の商店やスーパーなどの商品、飲食店の出前が希望日時に個宅へ届く。地域の商店のDX化を支援する狙いがある。近隣地域にある地元スーパーの約1000アイテムの食料品、日用品から商品を選び、2時間間隔で設けた時間枠から希望時間枠を選んで注文。配送料は同じく300円で、当面は正午までに注文すれば当日中に配達する。
両社は併せて、バスのスペースを活用した貨客混載や物流企業と連携した共同配送にも取り組んでいる。
サービス開始のボードを掲げる(左から)セイノーHD・河合秀治執行役員、小菅村・舩木直美村長、エアロネクスト・田路圭輔代表取締役CEO(最高経営責任者)
村内を飛行するドローン(いずれもエアロネクスト提供)
(藤原秀行)