関西スーパー、H2O系との経営統合可決の臨時株主総会「適法かつ公正に実施」

関西スーパー、H2O系との経営統合可決の臨時株主総会「適法かつ公正に実施」

オーケーの議決権行使集計に疑義主張へ真っ向から反論

関西スーパーマーケットは11月9日、同社が10月29日開催した臨時株主総会が同社とエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリンググループの食品スーパー2社の経営統合を可決したのに対し、オーケーが総会の議決権行使数集計に疑義があると判明したと主張していることについて「総会検査役の立ち会いの下で適法かつ公正に行われており、何ら不適法または不公正な点はない」と真っ向から反論する声明を発表した。

東京証券取引所は11月9日、関西スーパーマーケット株式に関し「経営統合の差し止めに関する不明確な情報が生じている」として、投資家に注意喚起を行った。

オーケーは関西スーパー株式の約7%を所有する大株主。11月8日に議案について本来は否決とされるべきだったにも関わらず可決と処理されたと主張するコメントを公表した。

その中で、臨時株主総会当日の流れを説明。関西スーパーは議決権行使の意思を示すマークシートに記入がない場合は「棄権」として扱うと再三にわたり株主に説明していたが、集計作業の際、関西スーパーの代理人弁護士から検査役に対し、ある株主が本来は「賛成」する意図だったがマークシートを白紙で提出してしまったため、どのように自分の議決権行使が扱われているのか確認したいとの申し出があったと指摘。関西スーパー側の判断として当該株主の議決権行使を「賛成」として取り扱うことにしたとの趣旨の説明があったことを明らかにしていた。

関西スーパーは声明の中で、この点について、当該株主はマークシートに記入しなかったが、回収する際に臨時株主総会の議案全てに事前の意思表示通り賛成の議決権を行使する意思を同社担当者に述べており、臨時株主総会の受付に当日提出した職務代行通知書にも全議案に賛成の意思表示をする旨が記載されていたなどと解説。

「会社法その他の法令に照らし、この株主様は本議案の全てに賛成の投票をされたものと判断し、当該賛成票も含めて最終集計を行ったところ、本議案の承認可決が確定した。当社は株主様が投票時に示された議決権行使の意思表示を正確に反映して集計を行ったものであり、この取り扱いの適法性に何らの疑義もない」と強調した。

併せて、「むしろ、上記の状況にありながら、株主様の投票に際しての意思表示の内容を無視して集計をするのが会社法に反することは明らかであり、本議案が本来『否決』となるべきであったなどという事実は存在しない」と明言。オーケーの主張を強く否定している。

(藤原秀行)

関西スーパーマーケットの声明はコチラから(同社ホームページ)

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