村田機械とグループの日本シューター、病院向けロボット台車搬送システムを開発

村田機械とグループの日本シューター、病院向けロボット台車搬送システムを開発

現場の人手不足踏まえ無人化実現、コロナ禍も考慮

村田機械は11月19日、グループで医療機関内搬送装置の設計・開発などを手掛ける日本シューターが、病院向けロボット台車搬送システム「MoCS(モックス=Moving Cart System)」を村田機械と共同で開発したと発表した。11月24日に発売する。

医療現場は人手不足が深刻化し、医療従事者の負担削減へ院内で薬剤や手術機材、リネン、食事など多岐にわたる物の搬送効率化が強く求められているのに対応。新型コロナウイルス感染症の影響で物品の搬送無人化の必要性が高まっていることも考慮した。

MoCSは製造業や物流センターなどの物流システムに使われているAGV(無人搬送ロボット)を基礎にして生み出した、自律走行の安全性を追求した搬送ロボット台車。搬送カートの下に潜り込んで持ち上げ、運ぶタイプで、多様な搬送物の形態に対応した独自のカートで円滑に輸送することができる。専用の制御システムで複数台車の搬送経路や搬送状況を管理することも可能。

日本シューターは気送管搬送システム「エアーシューター」を中心とした病院内搬送のノウハウと、村田機械が蓄積してきた物流システムの技術を連携させ、病院内物品保管・搬送システムのトータルソリューション「Smart Hospital」を提案していく方針。MoCSはその中核技術と位置付けている。

11月24~26日に東京都江東区晴海の「東京ビッグサイト」で開催される医療・福祉施設向け設備・機器の総合展示会「HOSPEX Japan」で初公開する。


MoCSの利用イメージ(村田機械プレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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