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公取委が楽天の「実質送料無料」制度への審査終了、問題行為の存在指摘も違法かどうか示さず

公取委が楽天の「実質送料無料」制度への審査終了、問題行為の存在指摘も違法かどうか示さず

自主的改善措置申し出受け、出店者への不利益の疑い解消と判断

公正取引委員会は12月6日、楽天グループがインターネット通販サイト「楽天市場」への出店事業者を対象に2020年3月開始した、一定条件を満たした場合、実質的に送料無料とする制度が、優越的な立場を利用して取引先に不当な要求をすることを禁じた独占禁止法に抵触していないかどうかの審査を終了すると発表した。

調査した結果、楽天が出店事業者に対し、参加しない場合に不利益が生じると示唆する行為があったと認めた。ただ、楽天が自主的な改善措置を講じると申し出たため、出店事業者への不利益の疑いが解消されたと判断、抵触の有無について最終的な見解を決めないまま審査を打ち切った。

同制度は商品を3980円以上購入した場合、代金を「送料込み」と自動的に表示する制度。楽天は当初、同制度を一律で導入する方針だったが、公取委が東京地裁に緊急停止命令を申し立てたため、希望する出店者から実施する方針に転換。公取委は申し立てを取り下げたものの、審査は継続していた。

公取委によると、楽天が出店事業者に対して同制度への参加を呼び掛ける際、今後は参加している店舗の取り扱い商品を検索結果の上位に優先して表示する使用に変更したり、参加していない場合は次回の契約更新時に退店となったりするなどと示唆していた事例が見つかったという。公取委は楽天のこうした行為が「出店事業者に不利益が生じる場合には独禁法違反となり得る」と警告している。

楽天は自主的な改善措置として、不参加を希望する出店事業者の意思を尊重し、事業の継続が困難になると示唆するようなことをしないと社内の担当者や出店事業者へ周知するとともに、楽天の社員がこうした営業方針に反した場合の出店事業者からの相談受付窓口を設け、処分規定も設けることなどを公取委に説明。公取委は内容を踏まえ、審査を終えることを決めた。

楽天によると、同制度は今年11月時点で店舗の約92%が参加しているという。

(藤原秀行)

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