ASEANで成長強化を加速
トランコムは1月20日、シンガポールの物流企業Starlink Resources Pte. Ltd.(スターリンクリソーシズ、SLR)とグループ会社でトラック輸送などを展開しているH&S Co Pte. Ltd.の発行済み株式100%をそれぞれ取得、買収すると発表した。
2社の買収額はアドバイザリー費用などを含め約11億4100万円の予定。1月28日付で株式を取得する。
トランコムは中長期の経営ビジョンの中で「ASEAN地区での成長強化」を主要戦略の1つに設定。海外は2008年にタイで事業を開始した後、14年に中国へ進出、幹線輸送や3PL、人材派遣などの各事業を展開している。19年にはシンガポールで国際空港や地下鉄、学校、商業施設などのビルクリーニングサービス事業を行っている Sergent Services Pte Ltd(サージェントサービシズ)を子会社化した。
シンガポールに拠点を置き、アパレルやヘルスケアなどのグローバル企業の物流業務を行っているSLRとH&Sの2社を傘下に収め、海外事業の基盤強化を図る。
SLRは顧客の店舗・倉庫における在庫管理や受発注を最新ITシステムで対応し、高い収益性を維持。今後はマレーシアやタイ、インドネシアなどへの進出を検討していることから、グループに入れてASEAN領域の事業展開を広げていく考えだ。
直近の20年12月期決算は、SLRが売上高2億6600万円、営業利益1億1600万円、H&Sが売上高4000万円、営業利益2400万円。
(藤原秀行)