時間や場所選ばず、将来はメタバースでも利用可能に
ACSLとパソコンメーカーVAIOの子会社でドローンの産業利用普及促進に取り組むVFR、理経の3社は5月10日、ACSL製国産ドローン「SOTEN(蒼天)」をバーチャルに再現し、点検や捜索、災害監視など多様な実務における操縦を体験できるシステム「SOTENバーチャルトレーナー」を開発したと発表した。
テストユーザにベータ版を提供した上で、2023年1月の正式リリースを目指す。今後はメタバース(仮想空間)の中にドローン訓練スペースを展開、複数の人が同一空間内で訓練できる仕組みも検証する予定。
政府が12月をめどに、ドローンが都市部上空を補助者なしで目視外飛行できる「レベル4」を解禁する準備を進めるなど、ドローンの利用が本格化。一方、ドローンの操縦に関してユーザーから「もっと気軽に操縦訓練がしたい」「再現が困難な実務を模した環境での訓練が可能であれば、実地訓練の時間を短縮することができる」といった声が挙がっており、3社が連携して対応することにした。
今回、理経がVR(仮想現実)環境を構築、開発したSOTENバーチャルトレーナーは、SOTENと同様のユーザインターフェースを再現。緊急着陸などドローンを操縦する上で身に付けるべき判断力を養うコンテンツなど、仮想空間を使うからこそ可能な訓練の提供を目指す。
SOTENバーチャルトレーナーの操作画面イメージ(理経提供)
(藤原秀行)