競合のヤマト「ネコポス」の攻勢影響
日本郵便が5月31日発表した4月の郵便物・荷物の引受物数によると、荷物のうち宅配の「ゆうパック」が前年同月比5.9%減の7595万1000個だった。前年の水準を13カ月連続で割り込んだ。
新型コロナウイルスの感染拡大で“巣ごもり需要”が広がりインターネット通販の利用が増加した影響で利用が大きく伸びた反動から抜けられていない。
ゆうパックのうち、住宅のポストに入る小型荷物に特化し、ECの商品発送に多く使われている「ゆうパケット」は7.1%減の3435万7000個で、16カ月続けて前年水準に届かなかった。
競合するサービス「ネコポス」を取り扱うヤマト運輸がフリーマーケット(フリマ)ユーザー向けの料金値下げに踏み切り、顧客が移っていることも響いている。ヤマトの攻勢をはね返せていない。
「ゆうメール」は2.1%減の2億5810万5000個にとどまった。
郵便物全体は7.4%減の10億7548万8000通だった。
(藤原秀行)