海運領域の脱炭素に貢献、26年ごろの竣工・運航開始目標
商船三井と常石造船、三井E&S造船は6月24日、アンモニアを燃料に使う外航液化ガス輸送船の建造に向け、共同開発を開始したと発表した。
外航液化ガス輸送船(プレスリリースより引用)
同船は燃焼時にCO2を排出しないアンモニアを燃料として使用可能な主機関を搭載した中型アンモニア・LPG 輸送船。貨物として積載したアンモニアの一部を燃料として使用し、航海中のCO2排出量を実質的にゼロとすることを目標に掲げている。
同船はアンモニア国際海上輸送の過半を担う船型で、主要なアンモニア・LPGの出荷・受入港への入港が可能で、多様な航路への投入が見込める汎用性の高い船型という。3社は今後、共同開発・設計を進め、商船三井グループが「環境ビジョン 2.1」に盛り込んだ「ネットゼロ・エミッション(温室効果ガス排出実質ゼロ)外航船」の1番船として2026年ごろの竣工・運航開始を目指す。
脱炭素化の潮流の中、海運業界も次世代のクリーンエネルギーとして世界的に関心が高まっているアンモニアの利用を促進したい考えだ。
【概要】
全長:約180m
全幅:約30m
型深:約19m
積載容量:約40,000㎥
主機:三井-MAN B&W 製アンモニア燃料2ストロークエンジン S60 型(開発中)
(藤原秀行)