船の自動運転技術開発手掛けるエイトノット、広島で今秋に実証実験へ

船の自動運転技術開発手掛けるエイトノット、広島で今秋に実証実験へ

県の支援業務に採択、まず水上タクシー向け想定

船の自動運転技術開発を手掛けるスタートアップのエイトノットは6月29日、2025年の無人航行小型船舶の社会実装に向け、規制などの事業障壁突破や新たなルール整備にチャレンジする事業を支援する広島県の「“サキガケ”プロジェクト実証実験実施業務」に採択されたと発表した。

広島市の広島港周辺海域で今秋、自律航行小型EV(電動)船を用いた水上タクシー向け先行技術実装を行う予定。将来の無人航行実現のための先駆けとして瀬戸内海エリアを行き来できる新しい水上交通インフラの構築を目指す。


(エイトノット提供)

エイトノットはロボティクスとAIの専門家集団として、小型船向け自律航行技術開発を中心に「海のDX」と「船舶のロボット化」を推進し、船舶乗組員のサポートや省力化、安全性向上、コスト最適化を実現して水上輸送をより身近なものにしていくことを目指している。

2020~21年度は広島県の完全離島の大崎上島町で島民のニーズ調査を踏まえた物流領域のユースケース検証を実施した。今回の“サキガケ”プロジェクトでは自律航行船の運航に関する規制緩和に向けた取り組みのほか、利用者のニーズ深堀りと社会実装に向けた環境調査も実施し、瀬戸内海広域をカバーするサービスとなるよう開発を進める方針。

(藤原秀行)

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