スマートドライブ、ETC2.0で収集する車両走行ビッグデータの活用に向け実証へ

スマートドライブ、ETC2.0で収集する車両走行ビッグデータの活用に向け実証へ

道路新産業開発機構と連携

法人向けクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet(スマートドライブ・フリート)」を展開しているスマートドライブは7月4日、一般財団法人道路新産業開発機構(HIDO)と連携し、ETC2.0の車載器で計測・集積する膨大な走行データの活用に向けた共同実証を始めると発表した。

2015年に導入が始まったETC2.0は、料金収受に特化した従来のETCを進化させ、車載器が持っている特有の情報が全国の高速道路等に設置されたITSスポットを経由して収集される。


(スマートドライブ提供)

HIDOは道路に関連する新しい産業分野について調査研究、開発育成を担っている。共同実証では、高速道路の料金収受の自動化という従来のETCの用途を超え、ETC2.0車載器で計測・集積される走行データをいかに活用していくかを探る。

具体的には、物流に携わる事業者などが車両管理サービスを導入する際、既に利用中のETC2.0車載器を用いられるようにすることで新たに専用の通信型車載器を購入せずに利用開始できるようにし、車両管理サービス導入時の金銭的負担を軽減させたい考え。

また、車両が頻繁に高速道路や国道などを通る場合には全国に設置された通信アンテナ「ITSスポット」に接しやすくデータ収集の頻度が高くなるため、物流の幹線輸送などに活用できると想定している。

今後、トラックドライバーの長時間労働規制が強化される「2024年問題」への対応を視野に入れた中継輸送での活用や、物流業界に限らず運転挙動データに基づくCO2排出量の可視化やエコ運転支援によるカーボン・オフセットでの活用、スマートドライブが強みを持つ運転評価技術を用いたテレマティクス保険への活用といったことを視野に入れ、実証事業を進める予定。

(藤原秀行)

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