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【独自】長谷工が物流施設への取り組み強化、設計・施工に加え自社開発も

【独自】長谷工が物流施設への取り組み強化、設計・施工に加え自社開発も

新築マンションの供給戸数減少受け、年間5カ所程度の事業化目指す

分譲マンションの建設を得意とする中堅ゼネコンの長谷工コーポレーションが、物流施設への取り組みを強化している。設計・施工を軸としつつ、デベロッパーとして開発にも参画している。

同社は2021年度(22年3月期)の民間分譲マンションの単体受注高が前年度比6.7%増の3745億円に達し、首都圏の新築マンション施工シェアは3割を超えるなど、マンションに関しては建設業界でも随一の規模を誇る。

ただ、新築マンションの供給戸数は減少傾向にあるため、同社は2020~24年度の5年間を対象とする現行の中期経営計画「HASEKO Next Stage Plan」で事業領域の拡大を明示。建設関連事業で物流施設などの受注獲得に注力する姿勢を打ち出している。現在は同社の都市開発事業部を軸に、物流施設需要の掘り起こしを進めている。

分譲マンション事業で培ってきた開発用地の取得や建設資材の効率的な調達などの強みを生かし、首都圏をはじめまず都市部で着実に実績を積み重ねていきたい考えだ。

首都圏広域で10カ所程度のプロジェクト進行中

同社は2018年1月に完成した三菱商事都市開発の「MCUD座間」(神奈川県座間市)で初めて物流施設の設計施工を手掛けた。20年6月に完成したESRの大規模物流施設「尼崎ディストリビューションセンター」(兵庫県尼崎市)の建設にも参画した。

三菱商事都市開発が千葉県野田市で開発する延床面積が約3万2800平方メートルの案件では、設計・施工に加えてデベロッパーとしても参画しており、今年7月の竣工を見込む。

さらに、CBREインベストメントマネジメント・ジャパン(CBRE IM)と組み、千葉市稲毛区で約6万9700平方メートルの開発プロジェクトを進行中。2023年6月の竣工を目指している。


初めて設計施工を手掛けた「MCUD座間」。ブレース(筋交い)のないラーメン構造で4階は最大45メートル×19メートルの無柱空間を実現した(三菱商事都市開発提供)

長谷工コーポレーション都市開発事業部の篠浦将建築営業部長は「当社内では100~150人程度が土地の情報を収集しており、物流施設用地にも対応できることが強みだ」とアピールする。

その上で「設計・施工以外にも、案件によってはデベロッパーとしてのみ参加するなど、様々な形でお役に立てると思う」と意気込む。

近年需要が増えている冷凍・冷蔵倉庫についても進捗中のプロジェクトがある。建築営業部第1チームの佐久間英輔チーフは「老朽化が進んで建て替え希望が出ているものの、貨物を保管するための代替施設を先に確保できないと建て替えは厳しいとのお話もいただいている。情報収集力を駆使し、代替施設の情報提供を組み合わせた提案など当社の持つ強みを発揮していきたい」と語る。

現状、物流施設は首都圏をメーンのターゲットに設定。東京都心から50キロメートル圏内の主要高速道路沿線を注視している。開発の規模はマルチテナント型が5000坪(約1万6500平方メートル)、ラストワンマイル配送用拠点が2000坪(約6500平方メートル)からを目安にしている。既に首都圏の広域で10カ所程度のプロジェクトを進めているという。

篠浦部長は「年間5カ所程度の物流施設用地を事業化して知見を蓄えていきたい。物流施設デベロッパーが相次ぎ参入しているデータセンターにも挑戦していきたい」と事業領域の拡大にも意欲を見せている。

(藤原秀行)

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