2023年1月1日付、ジャック・ゴードン氏は退任し学術界へ
米不動産サービス大手のラサール インベストメント マネージメントは7月26日、グローバル投資戦略・リサーチ責任者のジャック・ゴードン氏が退任し、新たに欧州投資戦略・リサーチの責任者を務めるブライアン・クリンクシーク氏が2023年1月1日付で就任する人事を発表した。
ゴードン氏はラサールで28年間にわたり活動してきた。学問をより深く追求したいという思いがあり、2022年末まで現職にとどまった後、ビジネスから退くことを表明した。
クリンクシーク氏は引き続き、英ロンドンを拠点として、ラサールのグローバル最高経営責任者(CEO)マーク・ガベイ氏直属のグローバルマネージメント委員会に加わる。クリンクシーク氏の後任の欧州投資戦略・リサーチ責任者は現在選定中で、クリンクシーク氏が2023年にグローバルリーダーシップへ就任するまでに発表する予定。
ラサールのマーク・ガベイグローバルCEOは「今回の人事異動は、リーダーシップの継承について思慮を重ね続けたラサールの姿勢が反映されており、継続性とともに、組織全体に浸透する新鮮なアイデアをもたらすもの。私たちはゴードンがキャリアを通じてラサールと業界全体にもたらした多大なる貢献に深く感謝しており、今後数カ月の間に、こうした功績が称えられていくものと期待している。一方、クリンクシークは、北米、欧州、アジア太平洋地域の不動産マーケットに直に接して培ってきた豊富な経験から、グローバル責任者の職責を担うのにふさわしい人物だ」とコメントしている。
クリンクシーク氏は2020年にラサールに入社した後、欧州リサーチチームを、地域別に特化したモデルから、欧州全体をよりダイナミックに俯瞰するモデルへと再編するに当たり、その責任者を務めた。さらに、新たに結成された欧州デット アンド バリューアッド プラットフォーム内で投資戦略・リサーチチームの統合を深化させ、グローバルな投資リスク管理機能を構築する中心的な役割を果たした。
また、気候変動リスク分析を投資意思決定に組み込むことを提唱してきた業界の中心的人物であり、職場におけるDEI(多様性・平等性・包括性)を推進し、2021年にはラサールの欧州DEI委員会の議長に任命された。
ブライアン・クリンクシーク
次期 グローバル投資戦略・リサーチ責任者
ジャック・ゴードン
現 グローバル投資戦略・リサーチ責任者
クリンクシーク氏は「ラサールのグローバル投資戦略・リサーチチームの次のリーダーに任命されたことは、実に名誉なことだ。ゴードンは投資プロセスと完全に一体化したタイムリーな知見、正確な予測、そして影響力のある戦略を通じて、ラサールの名声を確立するという素晴らしい偉業を成し遂げた。ゴードンは私のキャリア全体を通して、そして私がラサールに入社する以前から、手本としてきた人物。ゴードンの指導と協力に感謝するとともに、彼が学術界に移ってからもこれまでと変わらない交流が持てることを楽しみにしている」と話している。
ゴードン氏は「私がラサール在籍中に得ることができた経験、知見、友情に感謝している。ラサールのグローバル投資戦略・リサーチチームは、引き続き世界中のクライアントや投資家に優れた価値をもたらす体制を備えており、クリンクシークはイノベーションと成長を新たなレベルに引き上げることのできる、優れたリーダーとして最も適任だ。私は新たなキャリアをスタートさせるが、ラサールが今後さらに発展していくことを楽しみにしている」と語った。
(藤原秀行)