eve autonomyの自動運転搬送サービス、パナソニックグループ会社が試験導入

eve autonomyの自動運転搬送サービス、パナソニックグループ会社が試験導入

屋内外の搬送でフォークリフト代替目指す

ヤマハ発動機と自動運転技術の開発を手掛けるスタートアップ企業のティアフォー(名古屋市)が共同で設立したeve autonomy(イヴオートノミー)は9月28日、パナソニックの大泉地区コールドチェーン工場(群馬県大泉町)で、eve autonomyが展開している自動搬送サービス「eve auto」を試験導入したと発表した。

従来はフォークリフトで搬送していた、建屋間を含めた屋内外の搬送ルートを自動化することを目指している。


工場建屋間(屋外)で部品を自動搬送する「eve auto」

同工場は業務用冷蔵庫、冷蔵・冷凍ショーケース、飲料ディスペンサなどを製造しており、スーパーマーケットやレストランなどで幅広く利用されている。いくつかの工程で複数の建屋をまたぐ部品搬送が発生し、有人運転のフォークリフトやトラックを多数使用している。

今回はフォークリフトによる搬送から「eve auto」による牽引に搬送方法を置き換え、省人化を実現するとともに、サイズが大きく重量のある冷蔵・冷凍ショーケース用パネルといった大型部品を搬送する際の安全面でのリスク低減を狙う。

「eve auto」は、屋外向けに設計されたEV(電気自動車)のランドカーと自動運転システムをベースにしているため、多少の雨風や路面に凹凸があるような環境でも、安定した運行を実現できるのが強み。周辺状況の変化に合わせて搬送ルートや交通規則を変更できる地図編集ツールも提供している。

これまで、ヤマハ発動機の複数工場での試験運用を経て、パートナー企業で導入実績を積み上げており、eve autonomyは2022年秋から「eve auto」の一般商用サービス提供を開始する予定。


工場建屋内にて部品を自動搬送する「eve auto」(いずれもプレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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