【独自・物流展】人と協働してピッキングなど支援のAMR、大容量タイプが相次ぎ登場

【独自・物流展】人と協働してピッキングなど支援のAMR、大容量タイプが相次ぎ登場

BtoB物流への適用需要も視野

9月13~16日に東京都江東区有明の東京ビッグサイトで開催された「国際物流総合展2022」(主催・日本ロジスティクスシステム協会、日本能率協会など7団体)では、人と協働してピッキング作業の効率化などを図るAMR(自律移動ロボット)に関し、積載可能重量を大幅に引き上げるなど、従来より大容量のタイプが相次ぎお披露目された。ロボットを必要とする物流現場が確実に広がっていることを印象付けた。

中国系のロボットメーカー、シリウスロボティクス(Syrius Robotics)の日本法人シリウスジャパンと月額料金でロボットをレンタルするサービス「RaaS(Robot as a Service)」を手掛けるROBOCREW(ロボクルー)は、AMRの新タイプ「FlexPorter(フレックスポーター)」を出展した。既に中国の展示会などではお目見えしており、来場者の注目を集めていた。

積載重量は最大300キログラムで、既に提供している積載重量が50キログラムの「FlexComet(フレックスコメット)」と100キログラムの「FlexSwift(フレックススウィフト)」に次ぐ第3弾のAMR。コンテナを最大で6段積みすることができる。

インターネット通販の普及に伴い、取り扱う商品が多様化しているため、より大きく重量のある物のピッキングや搬送にも対応できるようにしている。実店舗内での作業にも応用可能な上、これまで注目されてきたBtoCの通販領域に加えて、工場内の搬送などBtoB領域の物流でも需要が見込まれることに期待しているという。


最大300キログラムの荷物を積載できるFlexPorter


最大100キログラムを搭載可能なFlexSwift


(2021年の展示会出品時)

ラピュタロボティクスは、ピッキング作業をアシストするAMRの新タイプとして、大容量のコンテナを搭載できる「ラピュタPA-AMR XL」を公開した。アパレル業界などで広く使われている75リットルの大型コンテナに対応。シューズなど大きめのケースに入った商品も取り扱えるようにした。コンテナの開口部を正面に向けて置けるデザインとしており、コンテナを載せるトレーにはわずかに傾斜を付けて商品を出し入れしやすくするなどの配慮を凝らしている。

AMR自体は従来の小型や中型の商品をメーンに想定しているタイプと同じ機体を使っており、制御のソフトウェアも同一のため、従来のタイプと新しいタイプを同一の倉庫エリアに投入することも可能。より多くの現場でAMRを導入してもらえるようにするのが狙いだ。


ラピュタロボティクスのブース


ラピュタPA-AMR XL(ラピュタロボティクス提供)

(藤原秀行)

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