パナソニック製定温輸送ボックス活用、厳格な温度管理実現
スズケンは10月17日、傘下のケンツメディコが、KMバイオロジクス製の血友病治療薬「バイクロット配合静注用」の居宅配送サービスを開始したと発表した。
当面は限定した医療機関を対象に同サービスを展開する予定。
昨今、バイオ医薬品や再生医療等製品などのスペシャリティ医薬品における品質管理の高度化・多様化をはじめ、GDP(医薬品の適正流通基準)ガイドラインへの対応など、医薬品流通で様々な温度帯への対応やトレーサビリティが求められており、スズケングループは国内外の製薬企業から医療機関などに至る流通に加え、患者宅へのラストワンマイルに至るまでの高品質かつ安心・安全な医薬品流通をサポ-トするサービスを構築してきた。
「バイクロット配合静注用」は、製剤品質を維持するため遮光かつ10℃以下で凍結を避けて管理する必要があり、処方する医師からは来院が困難な患者への処方をはじめ、保冷ボックスなどを活用した患者の薬剤管理の煩雑さや温度逸脱による製剤品質の影響などを危惧する声が出ていた。
そのため、ケンツメディコは「バイクロット配合静注用」を処方する医療機関に対し、パナソニックの医薬品定温輸送ボックス「VIXELLTM(ビクセル)」を活用し、薬剤の厳格な温度管理を実現するとともに、セイノーホールディングスグループで処方薬宅配を手掛けるGENieが提供する、医薬品輸配送専門の教育を受けた配送ドライバーによる医療機関への集荷から患者宅までの配送を活用。安心・安全な居宅配送サービスの提供にこぎ着けた。
医薬品定温輸送ボックス「VIXELL」
「バイクロット配合静注用」の居宅配送サービスのイメージ(いずれもプレスリリースより引用)
(藤原秀行)