ANAHDや双日九州など、住民が注文当日中に商品受け取り可能な体制目指す
ANAホールディングス（HD）と双日九州、森建設（鹿児島県鹿屋市）、鹿児島県瀬戸内町、石川エナジーリサーチ（IER、群馬県太田市）、エアリアルワークス（鹿児島市）の各者は11月10日、新たなコンソーシアム「ID（いつでもどこでも）プロジェクト」として、鹿児島県瀬戸内町で異種複数機の運用および長距離飛行を使ったドローン配送サービスの検証を開始すると発表した。
今回の実証は鹿児島県の「鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験」に採択された。
奄美群島でドローン配送サービスの実装に向け、瀬戸内町の古仁屋港から2次離島の加計呂麻島・与路島に向け、食料品・日用品をドローンで配送する。離島の住民が本土と同様に、食料品や日用品などを注文後、当日中に受け取れるようにするのが狙い。
（各者提供）
ANAHDとIERがそれぞれ異なるドローンを運航し、島民からの注文商品を配送し、異種複数機材の飛行による事業者間の連携が可能かどうかを見極める。また、AI自動監視カメラによるドローン専用離着陸設備「ドローンポート」の無人化なども検討するほか、日本で初めてIERが提供するハイブリッドドローンを使い、約32kmの長距離飛行を目指す。
実証実験概要
（1） 目的：離島（奄美群島）におけるドローン物流サービスの確立に向け、瀬戸内町内のスーパーから加計呂麻島・与路島への食品配送サービスを検証。
（2） 期間：2022年11月21日（月）～11月25日（金） 8：00～17：00（日没まで） ※天候事由により延期する可能性あり
（3） 飛行区間：鹿児島県瀬戸内町Aコープ瀬戸内店～
経路1：旧押角小中学校（ANAHD運航）
経路2：与路港（IER運航）
経路1
経路2
（4） 配送物：スーパーマーケット Aコープ瀬戸内店で取り扱う食品・日用品の一部
（5） 使用機材諸元：
①マルチコプター型(ANAHD運航)
・大きさ： 1.17 ×1.06 × 0.52(m)
・搭載可能重量：0～1.7kg（バッテリー重量による）
・運用最大飛行速度：10m/s
②マルチコプター型（IER運航)
・大きさ： 1.15 ×1.15 ×0.9（m）
・搭載可能重量：0～0.5kg
・運用最大飛行速度：60km/h（無風時）
（6） 配送対象者：主に加計呂麻島、与路島の島民
各社の主な役割
森建設：全体管理・調整
瀬戸内町：地元調整
ANAHD：事業運営支援、ドローンの遠隔運航
双日九州：ドローンポートAI自動監視カメラの設置・調整・配信
エアリアルワークス：映像コンテンツ制作
石川エナジーリサーチ：ドローンの遠隔運航、機体提供
（藤原秀行）
