三井不動産、半導体産業誘致へ熊本県・合志市と基本協定締結

三井不動産、半導体産業誘致へ熊本県・合志市と基本協定締結

「サイエンスパーク」設置を検討

三井不動産は4月27日、熊本県、合志市の両自治体と「くまもとサイエンスパーク イノベーション創発エリア」の整備に関し、事業推進パートナー基本協定を締結したと発表した。

合志市で熊本県が推進する「分散型サイエンスパーク」の中核拠点となるイノベーション創発エリア約31haの開発を手掛ける。



このプロジェクトでは、半導体産業に関わる企業・アカデミアを誘致することに加えて産官学連携拠点を整備し、持続的に成長する産業拠点の構築を目指す。

今年5月に造成着工し、27年以降、段階的に施設が竣工、30年までに全体を完成させる予定。

三井不動産は今後見込まれるAI・半導体市場の成長を踏まえ、先端3nm半導体を視野に入れ、持続的なイノベーションの創出を促して、九州の経済界などが目指している「新生シリコンアイランド九州」実現に貢献していきたい考え。


イノベーション創発エリアのイメージ

三井不動産はサイエンスパークについて、半導体産業に関わる多様なプレイヤーに向け、以下の2つの機能を提供し、持続的なイノベーション創出を支援することを目的に掲げている。

台湾のサイエンスパークを参考にしながら、国内の企業・アカデミアのニーズを踏まえた日本型サイエンスパークの構築を目指す。



①R&D施設、インキュベーション施設、オフィス・シェアオフィス、工場用地等、半導体産業に必要な「アセット」を整備
②半導体に関わるアカデミア、設計・製造・ユーザー企業等の幅広いプレイヤーが集う「コミュニティ」を形成

周辺県道の新設・拡幅とともに整備中の中九州横断道路(仮称)合志ICから約2kmに位置している。


出典:国土地理院ウェブサイト。淡色地図を基に三井不動産作成

三井不動産はまた、熊本県とともにパークマネジメント法人を設立・運営する。プロジェクトに参画する企業・アカデミアを中心に、半導体関連産業の振興を図る一般社団法人RISE-A(ライズ・エー)のネットワークも活用して、熊本と国内外の企業・アカデミアがつながる産官学コミュニティーの形成を図る。

企業のR&D部門と国内外の大学・研究機関の誘致を進めるとともに、共同利用型クリーンルームにおける設計・試作・評価機能の提供を計画している。

加えて、産官学連携によるR&Dの橋渡し役として「イノベーションセンター」を設置し、特定のR&Dテーマを対象に、企業・アカデミアの連携やR&Dに関する様々な実務的支援を手掛ける。特に注目の集まる後工程領域については、熊本に集積の進む前工程との連携も視野に入れ、産官学連携による研究開発を進めることを検討する。



半導体受託製造大手の台湾TSMCが過半数を出資し、熊本県菊陽町に設立した子会社JASMの第2工場で製造を予定している先端3nm半導体も見据え、関連サプライヤー企業の受け入れを進める。

海外企業の受け入れ支援策として、パークマネジメント法人で行政ワンストップサービスを提供し、台湾を中心とする海外企業・研究機関の日本への進出を促進する。

「イノベーション創発エリア」概要

所在地 熊本県合志市竹迫
交通 ・<車> 中九州横断道路「合志IC」(整備中)より約2km
・<公共交通機関> JR豊肥本線「原水」駅より車で約10分
敷地面積 約309,444㎡(約93,607坪)
開発スケジュール(予定) ・2026年5月:造成工事着工
・2027年以降:段階的に施設竣工
・2030年:全体竣工

(藤原秀行)※いずれも三井不動産提供

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