認証不正再発防止の一環、悪質な事例は「懲戒免職」と社内に通知
日野自動車は12月13日、エンジンの性能認証不正問題を受けた再発防止策の一環として展開しているパワーハラスメント(パワハラ)撲滅のための「パワハラゼロ活動」の進捗状況を公表した。
この中で、パワハラへの厳罰化を実施していることを報告。最も軽い処分でも訓告やけん責ではなく「減給」とし、行為が悪質とみなした場合は「懲戒解雇」も適用する旨を社内で通知したことを明らかにした。
不正の背景の1つとして、エンジン開発で反対・消極意見に対するパワハラ体質が続いてきたことを社内外で挙げられているのに対応する。
また、社内に設けている「ストップハラスメント窓口」への相談件数が、8月30日に「パワハラゼロ宣言」をして以降、増加傾向にあるため、相談内容に関する実態調査と事実確認を進めていることも説明した。
このほか、オンラインを活用したハラスメント防止と不正の再発防止のためのe-ラーニングを全社員と経営層向けに実施。今後は役職者向けにも展開するほか、ハラスメント事案で懲戒処分の対象者には臨床心理士による行動変容プログラムを行うことも検討しているという。
併せて、経営層を対象とした、上司や同僚、部下から多角的に評価する「360度評価」の導入なども打ち出している。
(藤原秀行)