JILS売上高物流コスト比率調査速報、21年度実績は3年ぶり低下

JILS売上高物流コスト比率調査速報、21年度実績は3年ぶり低下

業績上向きが影響か、今後は再びアップを予測

日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は12月23日、2022年度の物流コスト調査結果の速報版を公表した。調査結果は原則として21年度の実績値を表している。

回答企業の売上高に占める物流コストの比率は全業種平均で5.31%(有効回答数195社、速報値)となり、前年度調査結果から0.39ポイント低下した。前年度の実績を下回ったのは19年度調査以来、3年ぶり。21年度調査は過去20年間で最も高い割合を記録していた。

JILSは「新型コロナウイルス禍当初の特異なビジネス環境における状況と比較して企業の売上高が回復し、その回復の勢いが物流コスト単価の増加を上回ったことに起因することが推測される」と分析した。

併せて、前年度調査からの変化の動向を指数化した結果、物流量当たりの物流コストが21年度(22年度調査結果)のプラス11から、22年度(23年度調査対象)はプラス30になると予測。同じ時期の物流量当たりの売上高(販売単価)はプラス18からプラス21で、売り上げの伸びを物流コストの伸びが上回る見通しとなっているため、「物流量に対する物流コスト単価としては、一貫して上昇傾向にある」との見方を示した。

21年度調査にも協力し、比較が可能な150社ベースで比べると、0.10ポイント下がって5.69%だった。全体の調査調査結果よりは下落幅が小さくなった。


売上高物流コスト比率の推移(JILS公表資料より引用)

調査は22年7~12月、荷主企業にアンケート調査票を送付した。全社ベースの売上高物流コスト比率を業種大分類別の平均値で見ると、製造業(135社)は5.34%で21年度調査から0.32ポイント下落。非製造業(60社)は5.25%で同じく0.55ポイント下がった。

非製造業のうち卸売業(38社)は5.75%で21年度調査から0.21ポイント上昇。5業種分類の中で唯一、比率がアップした。

小売業(17社)は4.07%で、21年度調査の6.08%から大きく下がった。ただ、2年連続で答えた同一企業7社のベースでは小幅の下降(0.52ポイント)にとどまっており、回答企業が入れ替わった影響が出ている可能性がある。

調査結果の確定値は22年4月に公表する予定。

(藤原秀行)

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