機体開発をさらに加速
「空飛ぶクルマ」や物流ドローンの開発を手掛けるSkyDriveは1月10日、同じく空飛ぶクルマの開発などを担うドイツのVolocopter(ボロコプター)で最高技術責任者(CTO)を務めたArnaud Coville(アルノー・コーヴィル)氏が2023年1月1日付で最高開発責任者(Chief Development Officer、CDO)に就任したと発表した。
CDOのArnaud Coville氏、CEO(最高経営責任者)の福澤知浩氏
SkyDriveの空飛ぶクルマ「SD-05」は2021年10月に型式証明申請が国土交通省に受理された商用機。25年の大阪ベイエリアでのサービス開始を手始めに、日本の各地域、海外で事業を拡大させていくことを目指している。
コーヴィル氏は自動制御とロボティクスの博士号を取得後、航空機業界で30年ほどの経験を積んできた。エアバスでプログラムマネージャーとしてヘリコプターや大型航空機の開発を推進し、ボロコプターではCTOとしてeVTOL(電動式垂直離着陸機)開発のための新技術開発や組織強化に従事した。
SkyDriveではこれまでの知見・経験を生かし、「SD-05」の機体開発をさらに加速させる予定。型式証明取得に向けてより一層尽力する最高技術責任者(CTO)の岸信夫氏と緊密に連携、25年の事業開始実現を引き続き図る。
CDOのArnaud Coville氏、CTOの岸信夫氏(いずれもSkyDrive提供)
コーヴィル氏は「SkyDriveは業界を牽引する可能性に満ちた企業であり、この度CDOとして入社したことを誇りに思います。これまで培ってきた、航空機開発に関わる国際的な専門知識やマネージャーとしての経験は、SkyDriveのエンジニアリングチームのさらなる成長と、機体開発の加速に貢献すると信じています。SkyDriveの皆さんと協力し、私たちの最初の商用モデルである『SD-05』が市場で成功することを楽しみにしています」とコメントした。
■Arnaud Coville氏、略歴
2000年07月 Fairchild Dornier GmbH 入社
2002年11月 Diehl Aerospace GmbH 入社
2005年01月 エアバス・グループ 入社
2015年03月 エアバス・グループ H135のプログラムマネージャー就任
2018年06月 エアバス・ヘリコプターズ トランスフォーメーション/デジタライゼーションプロジェクトマネージャー 就任
2020年05月 Volocopter GmbH Volocityの開発マネージャー就任
2020年07月 Volocopter GmbH 最高技術責任者(CTO)就任
(藤原秀行)