22年12月の米国向け海上コンテナ、消費者の購買意欲冷え込み響き中国は3割減

22年12月の米国向け海上コンテナ、消費者の購買意欲冷え込み響き中国は3割減

デカルト・データマイン調査、通年も4%マイナス

米調査機関デカルト・データマインが1月13日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、12月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比23.2%減の131万380TEU(20フィートコンテナ換算)だった。

新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が混乱した2020年6月以来、26カ月(2年2カ月)ぶりに前年実績を割り込んだ21年8月から5カ月連続のマイナスで、9月以降は2桁の落ち込みが続いている。

2022年の通年ベースでも4.2%減の1964万5542TEUにとどまった。21年はコロナ禍などによる落ち込みから持ち直しを見せたものの、再び減少傾向に転じた。

米国でインフレや金利上昇の長期化に伴い消費者の購買意欲が冷え込んでいることが響き、輸入にブレーキがかかっているためとみられる。

国・地域別の12月実績はベトナムと日本を除く8か国・地域がマイナスを記録。シェア5割強で取扱量が断トツトップの中国は30.1%減の73万6523TEUで、4カ月続けて前年実績から2割超の落ち込みに達した。

取扱量2位の韓国は5.4%減の15万1662TEU、3位のベトナムは7.8%増の12万3741TEU、4位の台湾は8.0%減の7万7240TEUだった。

中国は2022年の累計でも6.8%減の1158万1693TEU。年後半の不振が影響した。

12月の主要品目別実績は、上位10品目全てが前年実績割れで、自動車関連を除く9品目が2桁減を記録した。トップの家具類は27.5%減、2位の機械類も15.0%減、3位の電子電機も15.9%減など軒並み不振だった。

米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の11月分は7.7%増の46万4971TEUで久しぶりのプラス。中国向けは8.2%増の14万4386TEU、2位の日本向けは7.1%増の5万4575TEUだった。

(藤原秀行)

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